それでも地球は

夜風BB

風船フェチにとってやってみたいことを一つ挙げるとするならば、 サリー・ランドのダンスみたいに、巨大風船と戯れて遊んでみたいこと。

これが難しい。今住んでるアパートの一室ではあまりでかいのを膨らましても 遊べるほどの空間はないし、そもそも巨大風船自体が入手至難。

例えば通販とかで120cmクラスのものは出てるけど外国製で、膨らましてみると 扁平だったりするからかなり興醒めだったことがある。
そこでバルーンショッ プに出かけてみたら、手頃な値段で売られているのは3フィートがいいところ。

そこで方針転換。
どうせ3フィートにするのなら単色のじゃ面白くないから、 チャップリンの独裁者みたいに、地球柄の風船で遊んでみることを思いついた。

帰宅して早速膨らました。ダークブルーに緑色で大陸がプリントされた風船で、 膨らむにつれ艶が出てきた。
3フィートといえば90cm。フェチにとってこれで も巨大と言えるかどうかだが、遊び応えのある大きさだとは思う。

まずやってみたかったのはこれ。仰向けに寝て、股のところから取り出し、そ れにめがけて風船を繰り返しドロップ。

両手で風船を高く掲げ、手を放す。ドロップされた風船が股に当たってリバウ ンドする。
すると、こんなに巨大なものが落ちてきても押しつぶされるどころ か、ますますピンピンしてきて、ついには直立してしまった。

かまわずドロップを続け、先っぽでリバウンドするのを楽しんだが、直立した ものは明らかにもっと快感を望んでいるようだった。

そこで今度は風船を先っぽに擦りつけたが、ここで面白いことを思いついた。
この先っぽの上に風船を乗っけて、そこを軸に風船を回してみるというのはど うだろう。ちょうど立てた一本指の上でボールを回すように。

ちょっとやってみたが、風船がすぐにコロリと先っぽから落ちてしまい難しい。
そこで少し壁側に寄って、風船が落ちそうになると壁が支えるようにしてみた。

徐々にコツを飲み込んできたせいか、風船が何とか“自転”し始めた。
先っぽ が当たっているのは幸い地球の“海”のところで、こんなことをやってどっか の国から抗議が来ることはないだろう。
それにしてもこんなものの上で地球が 回っているなんて…。

さぁその時がやってきた。もうすぐ火山が噴火する。
先っぽが当たっている部 分は既に濡れて、それが潤滑剤になっているのか、回転に拍車がかかる。あと もう少し。あーっ…

(どぴゅっどぴゅっどぴゅっ)

先っぽから白い液体がだらーりと流れだした。当然風船にも付着し、白い海が広がったが、構わず回転が続いている。

それでも地球は回っている、か…。