スパイスをたずねて三千?-⑩

32710月に入り、ようやく秋らしい気候となって参りました今日この頃、60'sR&Cの皆様方におかれましては如何お過ごしでしょうか?
秋と言えば読書の秋・・・ってな訳で
今回は、ここ暫くの間にポチっとゲットした新着図書をまとめて3冊ご紹介いたします。
 
写真の左側から順に
①インドカレーは自分でつくれ:平凡社 田邊俊雅・メヘラハリオム(著)
②カレーの歴史:原書房 コリーン・テイラー・セン(著) 武田円(訳)
③スパイスの科学:河出書房 武政三男(著) 
 
①は、ニューデリー出身の超一流料理人による、食材とスパイスの組み合わせのシンプルな考え方や美味しさを引き出すコツみたいな部分を分かり安く解説してある良書。RC機にしても何にしても、とにかく自分で作りたくなってしまう私としてはこれは絶対必読書と思い、つい買っちゃいました。(笑)
②については後ほど簡単にご紹介しますが、インドの食に造詣が深いシカゴ在住のフードジャーナリストが執筆した本。特定の国・地域に偏らず、食文化目線でワールドワイドにカレーの歴史的変遷や興味深い逸話などが満載されています。
③は、元々マコーミックの日本ブランド開発に際し、スパイス研究所テストキッチン室(そんなのがあったの?)のリーダーを務めていた人物がスパイスを科学的に解説した書籍。まだ全然読んでいないのですが、これはメチャクチャ奥が深そうな感じですね!

user.png M@Kが原 time.png 2025/10/05(Sun) 09:36 No.327
スパイスをたずねて三千?-⑩
328読書のお供はお手製のマサラチャイ。そして、先日アジアンスパイスハウスさん(※1)で買って来た"Current"です。
このCurrentはスパイスが効いたネパールの辛~いスナックで、裏面の表示によると米粉から作られ、玉ねぎ・唐辛子・コリアンダー・ショウガ・コショー・ターメリックのパウダーなどで味付け・・・って何だかカレーライスみたい?
これはネパール支援活動(※2)以降、カッパえびせんと並ぶ私のお気に入りスナックとなっており、ビールだけでなく甘いマサラチャイにも結構合うんですよ~
  
※1:http://fly-high.kir.jp/civil/60bbs/joyful.cgi?read=297&bbs=1&pg=0
※2:http://fly-high.kir.jp/civil/60bbs/joyful.cgi?read=272&bbs=1&pg=10

user_com.png M@Kが原 time.png 2025/10/05(Sun) 09:51 No.328
スパイスをたずねて三千?-⑩
329とりあえず、冒頭②「カレーの歴史」のさわりの部分だけご紹介します。
 
構成は次のとおり
第1章 カレーの起源
第2章 イギリスのカレー
第3章 北米とオーストラリアのカレー
第4章 離散インド人たちのカレー
第5章 アフリカのカレー
第6章 東南アジアのカレー
第7章 その他の地域のカレー
第8章 カレーの今日、そして明日
 
アメリカ人が書いた本ではありますが、分け隔てなく日本のカレーについてもかなりのページを割いて説明されています。
インドから東南アジア方面に伝わった流れとはルーツが異なるため、第7章の中で明治期以降にイギリス経由でもたらされた歴史が紹介され、カツカレーなど特徴的な食文化を写真付きで詳細に解説してあります。
そして、日本のS&Bというブランドは、世界で最初にカレー粉を商品化したC&B(※1)を意識して作られたという逸話や、最近ではゴーゴーカレーがアメリカに進出した話、更には私の大好きなカレーパンの話まで驚く程詳しく(※2)記されています。

※1:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%BC%E7%B2%89
※2:この本で、カレーパンマンなるキャラクターの存在を初めて知りました。(笑)
           ↓
https://www.youtube.com/watch?v=VX_pU2lhX70&list=RDVX_pU2lhX70&start_radio=1

user_com.png M@Kが原 time.png 2025/10/05(Sun) 10:57 No.329
スパイスをたずねて三千?-⑩
330はじめの一歩、第1章「カレーの起源」の部分をチラ見せいたします・・・ 
インド各地域ごとに食の特徴は大きく異なり、それらは長年にわたる様々な民族の流入や侵略、そして香辛料の交易ルートなどの歴史的変遷に起因していることが地図と織り交ぜて説明されています。これまで、地域ごとの気候やそれに適した収穫作物などの違いによるものと思っていたのですが、その私の理解は浅かったことに気付かされました。
そして、ビリヤニに関してもちゃんと記述されており、ペルシャ方面からイスラム系民族の食材・文化などが流入しインド地域古来のスパイスを多用する調理法と混交し出来上がったとのこと。この本には、ビリヤニはとっても手間のかかる米と肉の料理として紹介されており、かつてインド(の一部)を支配したムガール王朝の宮廷での豪華なおもてなし料理として完成の域に達したみたいです。

user_com.png M@Kが原 time.png 2025/10/05(Sun) 12:09 No.330
スパイスをたずねて三千?-⑩
331私が3年ほどアメリカを放浪していた時のこと、アメリカ国内ではほとんど見かけない本格インド料理店が、国境を越えカナダ側に入った途端に何故かあちこちで見かける様になる。これはどの様な理由に依るのか・・・、遂にその疑問に答える記述を見つけました。
それは両国の建国の歴史と密接に結びついており、イギリスと距離を置き独立したアメリカと、その時に南から北に移動したイギリス擁護派によるカナダの違いに根差していることが分かりました。
そして、その後の歴史を見ても、インド人を含むアジア系移民を強く排斥したアメリカ、そして宗主国イギリスに倣いインドからの長期契約労働者を比較的寛容に迎え入れたカナダの基本政策の違いが大きいということが良く理解出来ました。これらは、トロント生まれシカゴ在住の著者だからこそ出来る、とても的を得た論述であろうと思います。

この「カレーの歴史」の著者、コリーン・テイラー・センさんは、最近では書籍類の執筆だけでなく自身の公式WebSiteにも力を入れている様子です。
そして、それらの情報などを通じ、世界170ヵ国以上のカレー事情を網羅した超絶カレーサイトがあることを知りました。
ご興味がある方は、こちらもご覧ください!
   ↓
https://www.colleensen.net/
https://www.indiandinner.com/

user_com.png M@Kが原 time.png 2025/10/05(Sun) 12:12 No.331
スパイスをたずねて三千?-⑩
<追伸>
これらの本は読み始めたばかりのため暫く先の話とはなりますが、読み終えた暁にはCivilカレー工房附属図書館の蔵書として寄贈させていただきたいと存じます。
そして、カレーの進歩・発展を目指す世界各国の攻勢(?)に負けぬ様、いずれは「カレー開発実験団スパイス研究所テストキッチン室(?)」の併設なども必要となるであろうことを進言申し上げます・・・、なんちゃって!(笑)
user_com.png M@Kが原 time.png 2025/10/05(Sun) 17:50 No.332
Re: スパイスをたずねて三千?-⑩
333ううむ、ハマり込むといろいろ深く知りたくなるMさんらしいですね!
カレーやスパイスの歴史も興味深いですが、まず美味しいカレーを食べに行きましょうや!
私は今日、たまたまですが久しぶりに名駅のエリックサウスに行ってきました。
これまでいろいろなインド、ネパール、スリランカ料理店などに行ってきましたが、改めて思ったのはエリックサウスはやはり別格!
ビリヤニも、カレーも、ドーサも、ミールスも、いろいろな料理が食べられて楽しく、もちろんしっかり旨い。これが現地の味か?と言われるとそれは違うかもしれないが、日本人が食べやすくアレンジされているようだ。店内もオシャレで清潔で、ランチタイムに満席になるのも頷ける。
まあ、強いて言えばややお値段が張るのと、私のような車移動組は駐車場代がプラスでかかってしまうのが難ありだが、それを補って余りある魅力がある。たびたび行きたくなる私にとって定番のお店である。

https://tabelog.com/aichi/A2301/A230101/23060430/

user_com.png CIVIL@60sRandC time.png 2025/10/09(Thu) 22:37 No.333
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