第30回KMA RC水上機琵琶湖大会レポート


平成18年6月25日に開催されました、KMA琵琶湖水上機大会に参加してきました。
毎年梅雨の最中に開催される同大会ですが、不思議と中止になったことがありません。今回も朝から降る小雨をついて1ラウンドのみの競技が行なわれました。
出場者は各クラス合計35名、オープン級の参加者が大幅に増加(24名)したのに対し、初級(4名)中級(9名)が年々減少しているのがちょっと気にかかります。

まずは全員で記念撮影
今回の目玉は前に写っている2機の大型飛行艇です。


尾西RCクラブメンバー

筆者所属の「尾西RCクラブ」から、今年は各クラス合計5名がエントリーしました。
成績の方もリーダーの南谷選手が初級第2位に入賞、広い琵琶湖で一日のびのびとフライトを楽しみました。

主催者挨拶

今回は主催者KMA会長の長谷川氏も来場、
記念すべき第30回大会で、安全に楽しく1日を過ごしてくださいと挨拶がありました。

 

奥様とともに

その長谷川氏は自作モンスター飛行艇でオープン級に出場、奥様を助手に軽快な飛行を披露されました。
お歳を召されてもいつまでも仲睦まじく、ご夫婦で楽しんでおられる様子はとても羨ましく感じました。

ホームビルト機エアロンカ

こちらは4番手出場の松井選手、
ホームビルト機エアロンカの水上機仕様で出場。波を蹴立ててまさに離水寸前、この爽快感が水上機の醍醐味です。

小雨をついて

 

内山選手のチップマンクが飛行する頃はかなり雨も降ってきました。
降りしきる雨をついて素晴らしい飛行を見せ、オープン級3位に入賞です。
人間もプロポもご覧のような雨対策をして競技は続行されました。

無冠の王者?

 

国山選手のUS−1Aはこの大会ではもうおなじみの機体
5年目となる本機は今回も実機感あふれる素晴らしい飛行を披露しました。

大変良く出来た本機ですが、実は一度も優勝したことがありません。
本大会のオープン級の採点は人気投票で行なわれるため、どうしても多人数でグループ参加しているチームが上位に食い込んでしまう傾向にあります。
いつも一人で参加される国山選手はその点不利。

飛べ!US−1A改

  

本日の大目玉、青山選手の超大型飛行艇US−1A改です。

サイトー91 4サイクル4発のこの機体はまだ飛んだことがなく、水上滑走のみということでした。大きな波を蹴立てて滑走しますが、何故か機首が下がり突込み気味になるためハンプに入らず、離水できそうなプレーニングにも持ち込めません。残念ながらフライトするには至りませんでした。

・実機より相当喫水が深くなっている(機体重量が重いかフロート容量不足)
・エンジンスラストの調整不足(パワーオンで頭下げになる)

などが問題点として挙げられていましたが、私にはテールモーメントが実機より相当長すぎることも気になりました。たぶん方向安定性を気にしての改造と思われますが、これでは正常なプレーニングに入ったとしても離水に必要な姿勢(頭上げ)角が得られないかもしれません。

まだまだデビューしたばかりの本機、いつの日かこの琵琶湖で大空に舞い上がってくれることを期待してやみません。

オープン級優勝機は・・・

 

最後は、角田選手のショート・エンパイヤ飛行艇。

上記の超大型US−1A改がいるため霞んでしまいますが、どっこいこちらも40LA×4発の大型機で、全自作の素晴らしい仕上がりの飛行機です。
スケール感を損なう水中舵を設けず、4発のエンジンのパワーコントロールで水面を自由自在に旋回、フライトも非常に安定しており、素晴らしい低速のローパスを決めて今回の優勝をさらいました。

伝統ある琵琶湖大会へ

巨大機から電動機、変りダネ機など、ユニークでこだわりの飛行機、素晴らしい飛行技術が披露されるオープン級、
正確な演技と水上機の美しさの表現、練習の成果が披露される初級、中級曲技。
琵琶湖水上機大会はその素晴らしいロケーションとも相まって、どんな方にも楽しめる素晴らしい大会だと思います。
今回、第30回という節目の回に当たって、今後とも更にこの大会が発展することを祈って、いくつか気になることを述べてみたいと思います。

1, オープン級の採点方法について

上記に述べましたが参加者の人気投票によって採点されています。一見公平そうに見えますがいわゆる「組織票」を排除することが出来ません。
審査員側でも採点してフィルターをかけることを検討されては如何でしょうか?

2, エントリー希望の取り扱いについて

(今回はありませんでしたが)初級・中級にダブルエントリーされるケースが過去に散見されましたが、その方は中級に出る実力があるということですからこれは明らかにおかしいでしょう?
エントリーフィーを払うから良いということではなく、事務局側で調整をお願いしたいところです。

3, 飛行順の決め方について

本大会では申込順=飛行順となっているようですが、申し込み締切日において調整、あるいは当日くじ引きにて飛行順を決定すべきです。
早く申し込みすると必ず1番になってしまうので、ギリギリまで申し込みをしないという方が多いのを事務局は御存知でしょうか?

伝統ある琵琶湖大会をさらに楽しく発展させるために、あえて提言させていただきました。
ぜひ事務局の方に御一考をお願いしたいところです。

(注:今回の大会に於いて具体的に問題があったという意味ではありません)

当日の入賞者

オープン級

優勝 角田 彰 ショートS23エンパイヤ

2位 打山誠彦 チップマンク

3位 大原 実 自作スポーツ機


初 級

優勝 栗田信吾 318点

2位 南谷 豊 309点

3位 羽田 満 228点

中 級

優勝 北川勝也 635.5点

2位 岡崎 稔 631.5点

3位 東 弘文 615点 

本レポート中の画像は、Canon IXY Digital 50 で撮影し、
Photoshop 7.0 及び VIX Ver.2.21 にて加工しました。


  
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