CIVILのRC飛行機工房

京商ストラトス大改造!

2003年5月2日 更新


持ち運びしやすい手軽なサイズ、簡単な作り。
それでいて競技機のようなスマートなフォルムと卓越したソアリング性能。
京商ストラトスは私のお気に入りのグライダーです。
ちょっと上昇力を増すためスピード400モーターを奢ったり、8セルバッテリーを積んだりしていつも楽しく飛ばしていますが、ラダー・オンリーの本機はアクロバットは当然出来ず、強風のスロープではコントロールが効かず、もみくちゃになることも。

「これってエルロン付かないかなぁ・・・」そんな思いがふとよぎりました。
さあ、人と違ったストラトスを目指して、いざ改造作業にGO!

  

まず主翼のフィルムをびりびりと剥がします。
2シーズン飛ばした本機はそこここにフィルムの破れや傷が・・・
パッチを当てている部分はフィルムが強くバルサに食いついているので壊さないように慎重に、しかし大胆に剥がしていきます。
フィルムを剥がし終えた主翼はご覧のような綺麗な状態に。
さてこれにエルロンを取り付ける改造を行うわけですが・・・・

上半角の付いた翼端部です。
ここに、赤線の大きさぐらいのエルロン舵面が欲しいところです。
バルサシートからエルロンを作って取り付けることも考えましたが、本機の翼型は結構微妙なカーブを描いています。ここは今ある材料を最大限利用してエルロン化することを考えました。
エルロンサーボはここに搭載します。
JRのマイクロサーボならこんな感じ。十分主翼内に納まります。

  

はったりでエルロンの寸法を決め、印をして後縁部を切り離します。
後縁材はレザー・ソーで、リブは大胆にニッパで切っちゃいます。このあとサンディングブロックを当てて切り口を綺麗にしてやればいいのですから。
切り取った後縁材は右図のようになります。

主翼側は、スパーと前縁部プランクだけで十分な強度を保っています。
リブの後端部には、エルロン取り付け用に5mm厚のバルサ材を接着して整形します。
捻れないように十分注意。
ことらは切り取った後縁材
大きさを調整し、前縁に三角材を接着してエルロンとします。
断面型はこんな感じ。

成型が終わった翼端部はこのような形となりました。
ちょっとエルロンの面積が大きかったかな・・・・・?

このあと、サーボを搭載してフィルム張りです。
エルロンの取り付けは、このクラスでよくある、ポリエステルテープをヒンジにする方法をとります。
これは簡単確実で、主翼/エルロンの隙間も発生せず、強度的にも問題ありません。

サーボベッドを作ります。
1.5mmバルサで床を作り、現物合わせでサーボの位置を決めます。
まあ、モノがモノだけにこの程度で強度上も問題ないでしょう。
サーボベッドはスパーの補強材と周りのリブ、後縁に瞬間接着剤で接着します。

翼の中にサーボリードを通さねばなりません。
はじめはリブの中央に穴を開けて通すつもりでしたが、翼端上半角部などは袋になっており、結構大変なことが分かりました。
そこで、翼下面プランク材の一部を切り取り、ここへリード線を這わせることにしました。
リード線を通したら、上にポリエステル・テープを貼っておきます。
表面がでこぼこにならないように注意しなければなりません。

サーボを主翼に組み込む前に、中立位置、動作量、動作方向などを確認し調整しておきます。
せっかくエルロンに2サーボ使うのですから、これをスポイラー兼用にしない手はありません。
使用しているプロポ、JR X−3810はグライダー用の豊富なミキシング機能があります。左肩のミキシングスイッチONで、スロットルに連動してエルロンが跳ね上がり、スポイラーとして動作するようセッティングしました。

フィルムは、今までと同じ色、材質の、「オラライト・クリアーレッド」です。
この機会に全く違う色にしてしまうという手もあったのですが、それよりは、「あっ、普通のストラトスと思ったら違うじゃん!」と言わせたくて、敢えて同じ色にしました。

改造後の初飛行は、飛騨エアパーク遠征飛行会にて行いました。
心配したトリムも全く動かさず、スポイラー作動時の癖もありません。
わずかに上昇力が落ちたように感じられたのは、重量増のせいか、高地のせいか・・・

2003年4月20日

もう少し強力なパワーユニットが欲しい! 翼長1600mmの本機に、6×3のダイレクトではどうしても辛い。
そんなわけで検討したのが、ギヤダウンユニットです。
これまで本機に搭載可能なギヤダウンユニットは、コスモテックのミニ同軸ユニットしかありませんでした。しかし、何ともギヤが小さく、耐久性が心配です。おまけに高い!
しかし、最近になって京商から純正が、またK&Sからもカーボンプロペラ+アルミスピンナー付きのギヤダウンユニットが相次いで発売され、選択の余地が出てきました。

京商製とK&S製はほぼ同じ価格ですが、見た目に高級感のあるK&S製を選択しました。
以前、京商純正のモーターはすぐに焼けてしまったという悪いイメージがあったことも否めません。

写真は、左から京商純正6×3ナイロンペラ
グラウプナー6×3CUMプロップ(使用中)
そして、今回購入したK&Sギヤダウンユニット、付属のプロペラはグラウプナー10×8CUMプロップ(カーボン)です。
プロペラがかなり大きくなるのが分かります。

このギヤダウンユニットは、直径や取付穴位置が400クラスモーターと同じになるよう出来ています。
おかげで換装は至極簡単! ストラトスの機首部は至極広いので干渉するものは何もなく、全く無改造でOKです。
ただひとつ、プロペラが大きくなりスイッチ位置に近くなったので、電源ON-OFF時には今まで以上に気を付ける必要があります。

どうですか! この迫力と高級感。
フライトが楽しみです。

2003年5月2日

換装なったパワーユニットは、岐阜模型飛行場でテストを行いました。
使用するバッテリーは、9.6V-500mA ARタイプのニッカド と、同じ大きさの 9.6V 800mA ニッケル水素です。
前者はARタイプで瞬発力があり、ダイレクト・ドライブではこれまでいちばん結果の良いものです。
後者はパンチはありませんが容量が大きく、もし上昇力に余裕があれば長時間のフライトが楽しめます。
さて結果は?

まずは、AR 500mAニッカド、期待したギヤダウンユニットは、残念ながら思ったほどの効果はありませんでした。
低速度からのグンという引きは感じますがその後の伸びはなく、ぐんぐん上昇する感じはありません。これまでのダイレクトとほぼ同じ出力です。
バッテリーの消費ですがこれもほぼ変わらず、目の前の高度から上空まで、5回のモーターランが可能でした。良いところといえば、大変静かで穏やかなモーター音でしょうか?

これではニッケル水素は厳しいだろう、と思いましたが一応チャレンジです。
1回目の上昇こそニッカドとそう遜色ありませんが、2回目以降は苦しい! やっとこさ上昇する感じはこれまた今までのダイレクトと同じです。これではいくら電池の持ちが良くても使い物になりません。

若干期待はずれの結果でしたが、
1,まだモーターやギヤボックスのあたりが出ていないと考えられること、
2,かなり重くなった本機で同等の上昇力が発揮できるなら、そこそこ効率は良いと考えられること、
というわけで、このままもう少しテストを続けてみたいと思います。

本ページの画像は、Canon IXY Digital 200a で撮影し、
Paintshop PRO 7.0 で加工し、作成しました。  


  
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