Radiomaster TX16S

 OpenTXは当初、Frsky製の送信機にのみインストールされていましたが、その豊富な機能を最大限活用するために、複数のメーカーからいろいろな送信機が発売されるようになりました。 今回取り上げるのは、昨年夏に発売された、Radiomaster TX-16Sというモデルです。

 非接触型のホールセンサーを備えたジンバルを持つ非常に滑らかなスティックを持ち、8つの3ポジション・スイッチ、4つのポテンショメーター、6つのトリムレバー、鮮やかなカラー液晶画面を備える最大16chの送信機は、国内最高級プロポに負けず劣らずの機能を持ち、シンプルにまとまった外観と、重量も736g(バッテリーを除く)と軽量に仕上がっています。

 そして、大きな特徴はマルチプロトコルのRFモジュールを内蔵し、フタバ、Frskyをはじめ、Corona、Walkelaなど多くの変調方式に対応していること。また、カラー液晶画面は今後のOpenTXのバージョンアップによりタッチパネルとしても使えるようになるとのことです。


「設定スイッチ類」

 送信機の設定に必要なスイッチ類は液晶画面の周囲にまとめられており、左右上部の「SYS」及び「MDL」ボタンはデザイン上のアクセントにもなっている。

  「SYS」ボタンは送信機自体の設定メニュー、「MDL」ボタンは各機体モデルの設定メニューを呼び出す。
  左4つのボタンは上から、
    (戻る)キー、メニュー階層の深いところから戻る場合に使用
    次の2つはページUP/DNキーで、メニュー・ページを切り替えるときに使用
    最下部は、TELEキーと呼ばれ、画面表示の設定モードに入るためのキー。ホーム画面の色、画像、表示する項目などを設定できます。

 画面右側には、JRスタイルのジョグダイヤルがあり、これを回して項目の移動、数値の変更、押すことで項目の決定(ENTER)を行う。このへんは触ってみれば一目瞭然!


「内臓モジュールと外部モジュール」

  

 内臓のマルチプロトコル・モジュールは多くの変調方式に対応しているが、残念ながらJRのDSM-J、DMSS、フタバのFASSTには否対応。しかし、背面にFrsky/JRスタイルのモジュールを装着できるスロットが設けられている。

 右写真は、JRのDSM-Jのモジュールを装着してみたところ。内臓モジュールのアンテナは取り外し出来ないため、2.4GHzのアンテナが2本になってしまう。しかし、動作に問題はない。


「バッテリー・ベイ」

 バッテリーは、2セル7.4VのLi-Ion又はLi-poに対応。
 外部モジュール・ベイの下にあるバッテリー・ベイは十分な広さがあるので、5000mAhという大容量のバッテリーを購入した。
 これでも、機体の設定などを行っていると5時間ぐらいしか持たない。


「装備された端子類」

底面には、バッテリー充電用のUSB-C端子、将来の拡張用コネクタ、データ保持用のマイクロSDスロットもある。SDカードも付属し、あらかじめ装着されているのも嬉しいところ。日本国内で使用するために必須である技適ももちろん取得済み。

送信機上部にはもう一つUSB-C端子があり、こちらはデータ通信専用。ファームウェアの書き換えやSDカードの読み書きに使用する。
その右側にある丸い穴は、DSC(トレーナーコード用)の3.5mmジャック。


「パッケージと付属品」

送信機は、持ち運びにも利用可能な硬質のウレタンケースに入って提供される。付属品は充電とデータ通信兼用のUSB-Cケーブル、電池ケース、予備のスティック・スプリング、液晶画面の保護シール、簡単な導入マニュアルとステッカーなど。送信機型のキーホルダーが可愛らしい。


「電源を入れてみる」

 TX-16SにはすでにOpenTXはインストールされているので、とりあえず電源を入れてみます。電源ボタンを2秒ほど長押しするとオープニング画面が表示され、「Welcome to OpenTX」と喋ります。(左)

  

 スロットルがアイドル位置にない場合や、いくつかのスイッチが指定位置にない場合は警告画面が表示されます。(右)
 これも警告を出すか出さないかは設定変更可能。これを確認すると、仮設定されているMODEL-1のデータがロードされてホーム画面が表示されるまで5秒ほどです。

 ホーム画面のデザインも変更可能。筆者は背面画像にクラブロゴを入れ、機体データも写真を加工して表示させてみた。また、メニューの色も変更できる。このへんの自由度が高いのも楽しい。カラー液晶画面はとても奇麗だ。写真は、画面のスクリーンショット機能を使用して取り出し。

 さらっとメニューを眺めたら電源を切ってみます。電源を切るには、やはり電源ボタンを2秒ほど長押しする必要があります。飛行中不用意にボタンに触ってしまってもすぐに電源が切れないような配慮でしょう。このディレイ時間も設定で変更できます。


さて、次回はいよいよOpenTXの初期設定とモデル設定の解説です。


     
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