RAIDを試す 

ユキちゃんを使ってビデオのノンリニア編集を行っている話は以前書きました。
しかし、RAIDコントローラーに繋がっているHDDは何故か読み出し特性が悪く、ビデオ編集に使えない、ということも書きました。
つまり、ユキちゃんは160GB(80GB×2)ものHDDを搭載しているにも関わらず、ビデオ編集に使えるのは、オンボードIDEに接続している80GBのみです。これではちょっと多くのDVデータを読み込むとすぐにHDDは満杯になってしまいます。
そこでこの度、HDDを増設しビデオ編集に使える容量を増やしてやろうということになりました。

オンボードIDEに接続している Seagate U6 80GB を換装し、120GB クラスにします。外したSeagate U6 80GB はRAIDコントローラーに戻し、今回はスピード重視 RAID 2+0 のストライピング を試してみることにしました。いつかこれを試してみようと思い、同じモデル、容量のHDDを買っていたのですから。また、単独使用では特性が悪かったHDDですが、ストライピングを組むことによって、ビデオ編集にも通用する速度が出るのではないかとの期待もありました。
当然、OSは再インストールすることになります。

さて、ショップで120GBクラスのHDDを検討した結果、今回は IBM Deskster120GXP を選びました。
以前、IBMのハードディスクには故障で痛い目に遭いそうになりましたが、ラインナップが一新された今回のモデルでは悪い噂を聞きません。120GBクラスではこれが一番安かったことも理由の一つです。
今回のHDD入れ替えですが、すでにユキちゃんのHDDにはビデオ関係のデータが一杯に入っています。これを全てバックアップするのは至難の業。そこでまず買ってきた IBM Deskster120GXP (IC35L120AVVA07) を繋いでフォーマットし、こちらにデータを全てコピーします。ここまでは問題なく進みました。
続いて2台の Seagate U6 80GB をRAIDコネクターに繋ぎ、 RAID 2+0 のストライピング を定義します。起動時には自動的にRAIDコントローラーのユーティリティーが立ち上がり、至極簡単にRAIDが定義されました。

いよいよ、新規にOSのインストールです。
Windows XP のCD−ROMからセットアッププログラムを立ち上げ、インストールを開始します。
システムの起動はこの RAID ARREY から行いますから、インストール時に F6 キーを押して、RAIDコントローラーのドライバを読み込ませてやらなければなりません。
セットアップファイルがコピーされ、一度再起動がかかります。すると・・・・

あらら、RAIDドライブが見えないと言ってきます。
さっきはちゃんとフォーマット出来て、ファイルのコピーだって出来たはずなのに。

またまたCD−ROMから立ち上がって、セットアップが永遠に続きます。(笑)
いや、笑い事じゃありません。
それに、増設したドライブ、IC35L120AVVA07 のほうが C:になっていて、RAIDの方が G:(?)になっているのも気にくわない。何かがおかしいです。

どうやら、セットアップファイルはRAIDの G:の方にコピーしているのに、何故か C:ドライブから立ち上がろうとして転けている様子、それならば、このIBMのドライブを外して試してみます。
状況は同じです。ドライブレターは直ったものの、やはりセットアップが続かない。困り果ててしまいました。

電源を落とし、落ち着いてよくよく状況を考えてみます。
RAIDに定義されたHDDはフォーマット出来て、ファイルのコピーも出来るのですから悪くありません。このドライブが見えなくなるのは、デバイスドライバが読み込まれていないせい。つまり、ほかのデバイスから立ち上がろうとしていることに間違いないでしょう。では、RAIDとCD−ROM以外のものはすべていったん外してセットアップしてみましょう。余計なドライブとしては、Primary IDE に MO、USBにカードリーダーが刺さっています。これらをすべて外しました。

すると、なんとあっさりセットアップが終了したではないですか。もちろんその後、すべて元通りにデバイスを接続しても動作は良好です。
RAIDのドライブ、増設したIBMのドライブも問題なくOSに認識されており、動作も安定しています。しかし、OSのセットアップ直後は動作が速いですね。ドライバやソフトをどんどん入れてもこれが変わらないといいんですけど・・・

それでは、お待ちかねの?ベンチマークをとってみます。
使用するのは、EP82改/かず 氏の有名なベンチマークソフト、HDBENCHです。ビデオ編集時の特性はどうか?というのはもちろん今回の主眼なのですが、ともかくちょっと数字が見たいじゃないですか!

で、結果は下表。なかなか良い数字ではないでしょうか!

ドライブ ハードディスク HDDコントローラー READ WRITE
C: Seagate U6×2 Promise ATA133RAID 2+0 STRIPE 45MB/SEC 50MB/SEC
D: IBM IC35L120AVVA07 Onboard ATA100 45MB/SEC 42MB/SEC
(参考) Seagate U6 Promise ATA133RAID(単独) 25MB/SEC 23MB/SEC

これを見ると、RAIDの効果は絶大です。単独使用のほぼ倍の性能にまでなっていて、これだけ性能が出れば文句ないでしょう。体感上も、OSがサクサク動いています。
新規に導入したIBMのHDDも負けてはいません。さすが7200rpmモデル、RAIDに迫る性能を出しているところがすごいです。あとは、ビデオ編集にいかにマッチしているか・・・・

ところで、OSを再セットアップしたこの機会に、ビデオ編集ソフトを Adobe Premiere に代えようかと思っています。Ulead Media Studio PRO は操作性はよいのですが音声の扱いにバグがあるようで、うまく音声が読み込めなかったり、ノイズが入ったりします。ビデオ編集ではやはり出来上がりの品質を最優先にしたいですから、この分野の王道である Adobe 社の製品に賭けたいと思います。

しかしなぁ、Premiere は高いんですよねぇ・・・・・


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