CIVILのRC飛行機工房

浮気しちゃったミニスピット

2004年7月18日
2005年1月19日追記

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なかなか進まない本命スピットファイアの製作・・・・。

脚の取付位置が違うだの、エルロンの動作をどうするだの、どうも頭の中で懲りすぎて行き詰まってしまっています。
そこで? 息抜きに電動機に浮気してしまいました。
「え〜っ」って言わないでください。だってこんなに綺麗なキット一式目の前で見せられたら・・・・

これらの品物は、台湾から大量に個人輸入をしているという某氏に譲っていただきました。
GWSのウォーバード・シリーズ、翼長880mmのスチロール製スピットファイヤは輸送時に翼端が潰れているということで格安です。
このクラスの電動機に使える機材は全く所有していないので、すべて1から購入しました。


まず GWS PICO 4ch 受信機とサーボ 小さいです。
受信機は最近バージョンアップし、ガチャつきも少なくなり作動は良好とのこと。
バッテリーは話題のリポ・・・ではなく、リチウムイオン 2CELL 7.4V 1100mAH。リポよりかなり安価でセルはアルミのケースに入っているので膨らんだり液漏れする心配もありません。
そしてリチウム用のチャージャー、2CELL専用品です。
最後にスピードコントローラー(アンプ)GWS ICS-300J 8A定格/15A MAX まあいいところでしょうか? これも小さいです。

なんか一気に大量購入してしまいましたが、かなり格安で譲っていただきました。
値段は言えませんが、福沢さん2人でかなりお釣りがきた、とだけお伝えしておきましょう。

さて、このクラスの電動機がどういうものか、私には初体験です。
キットをそのまま作って取り敢えず飛ばしてみることにしました。細かい儀装やペイントなどはそのあと・・・・

キットは緑に着色された発泡スチロールの部品(写真は白ですが、実際には下写真のように着色されていました)、モーターとギヤダウンユニット、プロペラ、リンケージパーツ、綺麗なデカルと詳細なカラーの説明書。結構親切な内容です。

製作はギヤダウンユニットを挟んで胴体左右を貼り合わせ、主尾翼をつけるだけです。ラダー、エレベーター、エルロンは一度カッターで切り離してヒンジ止めします。
作業は簡単なのですが、付属の接着剤(GWS GRUE)がなかなか硬化せず作業がはかどりません。
またこの接着剤は硬化中に大量に泡を吹いて表面が汚くなるという欠点もあり、あまり使わないほうが良いとのこと。エポキシやスチロール用の瞬間で代替したほうが良さそうですね。
とは言え、昼前から作業をはじめ、接着剤の硬化時間に休憩をとりながら夜中の1時にはリンケージを含めて何とか形になりました。
まだマーキングなし、迷彩なし、キャノピーも仮止めですが、流麗なスピットファイヤのフォルムは十分に再現されています。カッコイイです。

重心位置はキットの指定によれば前縁から60mm±3mm、本機は軽量なリチウムバッテリーを積んだ事もあってちょっと後方重心、65mmぐらいでした。
まあ、このぐらいならば大丈夫だべ! と初飛行にチャレンジです。

平成16年7月4日、この日はクラブの芝刈りの日でした。まだ風のない早朝、短く綺麗に刈られた滑走路にスピットを持ち出して電池のコネクタを接続。この機体はトップデッキが磁石で取り付けられていてワンタッチで外れるところがいいですね。
舵効きをみるために手投げではなく離陸でスタート。ラダー、エレベーターは穏やかに効くようです。約10mの滑走でスピットファイヤはふわりと空に舞い上がりました。
ハーフスロットルでも十分飛行可能で失速の気配もありませんが、フルスロットルでも速度は余り上がりません。もうちょっとピッチの深いペラでも良さそうですね。エレベーターがちょっと敏感で方向安定性も悪いのは重心が後方のせいでしょうか。あとで調整が必要です。
3分ほど飛ばすと少しパワーが落ちてきました。一旦降ろして様子を見ると、モーターもバッテリーもかなり熱くなっています。しばらく休んだあとそのままもう一度飛ばしてみるとまた元気に飛行します。やっぱり熱ダレか? 機首部に殆ど空気の通り道がないので冷却はちょっと気になっておりました。
とここで初飛行の成功を報告していた電動機のベテランの方々から「オーバーロードでは?」というご指摘を頂きました。このバッテリーは8C放電を謳っていますが連続使用では4C程度に押さえたほうが安全とか。一度電流を測ってみないとなんとも言えませんが、当方は電流計を持ってないので今度お仲間の誰かに頼むことにしましょう。
さて、無事初飛行に成功したので本機の仕上げをします。
まず機体表面ですが、せっかく緑色に綺麗に着色してあるのに、スチロールのイボがそのままです。
これは製作中もボロボロ取れてきて汚らしいので、一旦ペーパーで落としてから再塗装。
あと、主翼下面に成型時の樹脂注入口と思われる穴?がありますのでこれもパテ埋めしました。
問題はモーター、バッテリー等の冷却ですが、機首周りのスチロールをなるべく溶かしてスキマを開け、空気が通るように工夫してやりました。また、カウリング後方と主翼下ラジエーター内にも穴を開け、胴体内の空気を導いてやります。
カウリング内には30gの重りを積み重心を調整します。
コックピットが寂しいので、適当にくりぬいてパイロット君を乗せてみました。
塗装は水性のホビー用スプレーで実施しました。これが少々厚塗りしても垂れることがなく、気泡のブツブツもすぐに消え綺麗な仕上がりとなります。臭いもなく乾燥も速くなかなか使いよいのにはびっくりしました。もちろん、ABSプラスチックなどにもしっかり食いつきます。
スピットファイヤそのものズバリの色はありませんでしたが、主翼下面はグレーで、上面は茶と濃緑色でそれらしく迷彩しました。乾燥後デカルを貼って、さらにつや消しクリアで全体を仕上げ、ミニ電動スピットファイヤの完成です。
ここで、GWS社のホームページにモーター特性データのページを発見。それによると、初飛行時に使ったギアダウン用のプロペラ(9×7)では約8A流れて320gの推力とのこと。やはりちょっとオーバーロードですかね・・・また、もうひとつ付属していたダイレクト用10×6ペラでは6.8A、推力450g? ほんまかいな。そこでこちらのプロペラに換装し、地上で回してくらべてみました。確かに10×6のほうが回転が上がり引きも良いように感じます。回転が上がるという事は負荷も小さく電流も抑えられるということかな?と勝手に解釈していますが、どうでしょうか?

さて、完成したスピットファイヤは戦闘機らしい重厚な・・・とはいきませんが軽快に飛び回り、ループやロールも楽々こなします。大変気軽に飛ばせる良いおもちゃができた、という感じでしょうか?

2004年11月某日

本機はなぜか連合軍のコルセアと空中戦となり、見事撃墜されて短い生涯を終えました。
しかし、本機を通じての電動機の経験は大変ためになり、その知識は次作に活かされています。

本ページの画像は、Canon IXY Digital 200a と
J-PHONE SH-010 で撮影し、
Paintshop PRO 7.0 で加工し、作成しました。


  
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